「1970年代に私がBRIOで働き始めて以来、BRIOの製品は基本的に変わっていません。あえて言うなら、玩具の種類と、基本的なモデルを補う製品が増えたことくらいです。一番大きな違いは、今では1年に1,000回以上の試験を行い、化学物質や品質確認を行っていることです。法的要件が厳しくなったことが理由ですが、これにより子どもたちは安心してBRIOの製品で遊ぶことができるのです。」とゴラン·クルバーグは言います。
「2012年、BRIOは列車モデルに使用される金属部品の表面処理方法を変更し、ニッケル放出を最低限に抑えることに成功しました。これによって、ニッケル放出を96%以上抑えることができました。」とゴランは説明します。「BRIOには1,500種類もの金属部品があるため、このプロセスを実施するのに2年以上かかりました。」
このほかBRIOは、有機すずの放出量を、当局が策定した限界量の1/100~1/1000まで低減することに成功しました。
「すでに規制の制限値をはるかに下回っている値をさらに下げるために、時間をかけることは無駄のように思う人もいるでしょう。でも、玩具に含まれる化学物質の量を下げるためにできることがあるのなら、全てやるべきだと思います。このプロセスに終わりはありません。」とゴランは説明します。「BRIOは使用している様々な塗料を徹底的に分析しています。多くの人が、水性塗料は安全で玩具の使用に最適だと思っています。でも必ずしも本当ではありません。水や溶媒は、塗料の担体にすぎず、塗料が乾くと蒸発してしまいます。主な有害物質は、様々な色素の中に残ります。」
「私たちは耐久性と品質についても配慮しなければなりません。徹底的に試験を行って、私たちの決定したことが、常に事実に基づいていることを証明する必要があります。」とゴランは補足しています。